〜 駅 を 視 る 〜
「駅」、それは列車と人々を結ぶエントランス。
明治以来、「駅」は人々と外界を結ぶ入り口だった。
汽車は人、文化、ものを運んだ。
「駅」には出会い、別れ、旅立ち、希望、恋愛、…といった人生の香りが満ちていた。
「駅」には、日常とは違った空気が流れている。
そう、「駅」は未知の世界への入り口。
どこまでも続くレールで私たちの見ぬ世界へとつながっている。
いつしか時が経ち、地方の鉄道は取り残されていった。
「駅」にも昔の活気がなくなり、駅員もいなくなった。
いくつもあった側線や待避線も草に覆われた。
列車の来る回数も減った。
人が去った「駅」では残された施設が昔の栄華を静かに語っている。
もの言わぬ駅施設たちに静かにレンズを向けてみた。
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